マーク・Z・ダニエレブスキー 紙葉の家

アメリカの小説家、初の長編小説の翻訳版、初版は2002年12月20日。 盲目の老人ザンパノが書いたネイヴィッドソン記録というタイトルの原稿を、タトゥー彫師のジョニーが発掘して紙葉の家というタイトルで出版したという体で書かれており、膨大な脚注と付属書…

鏡の中の鏡 ミヒャエル・エンデ 訳 田村都志夫

作者ミヒャエル・エンデはドイツの児童絵本作家。 タイトルの鏡の中の鏡は、禅の説法にもある話らしいです。 鏡合わせをすると無数の鏡像が映り込む現象ですが、 各章が並行世界の話でそれが合わせ鏡の中の鏡像のようになっている、 という意味と受け取りま…

物語 ウクライナの歴史 黒川祐次

著者は外務省に勤務しウクライナに駐在されたと言う経歴のある方で、日本とウクライナの歴史についても詳しく、この本にも戦後の芦田首相が外交官として交友があったことなどを書かれている。現在のウクライナ情勢を理解するために読んだが世界史に不慣れで…

ポピュラー音楽の社会経済学ー高増明 編

筆頭著者の高増さんはインディーズレーべルの社長として音楽業界に携わっており、学生バンドのスカウトや、大学のゼミも受け持っており、共著者の二人はゼミの学生であるとのこと。 音楽業界を取り巻く状況について、様々な観点から紹介している。 アーティ…

ソ連歌謡ー蒲生昌明

今何かと話題のロシア、ウクライナ等の国の前身、ソ連東欧諸国連合の音楽事情について、ソ連向けの日本ラジオの愛聴者であるという作者が代表的なソ連歌謡についてまとめた本。 来日したこともあるソ連の美空ひばりとか、セクシー過ぎてテレビ出演禁止になっ…

アンビエント・ドライヴァー 細野晴臣

細野晴臣さんは日本語ロックの草分け的存在のはっぴぃえんどのベーシスト、世界的なテクノバンドのYMOメンバーです。 この本は細野晴臣さんが自ら書かれたエッセイ集のようで、全体的に先生が生徒に教えてくれうような感じで、文章からとても暖かい人柄とい…

ロックで独立する方法 忌野清志郎

忌野清志郎さんは父親に連れられて見にいったライブビューイングというのか、ドキュメンタリー映画でRCサクセション時代の曲を聴いて以来のファンです。 この本は2000年頃のインタビュー記事をまとめたもので、清志郎さんがこういうタイトルで若者向けの本を…

戦争は女の顔をしていない スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ(三浦みどり訳)

著者は1948年ウクライナ生まれ、国立ベラルーシ大学卒業、ジャーナリスト、2015年ノーベル文学賞受賞。 第二次世界大戦でソ連とドイツの戦いにおいて、ソ連側の女性軍人やパルチザンと呼ばれる市民ゲリラなどの従軍女性へのインタビューを寄せ集めたものにな…

音学史に刻まれたロック〜英国プログレッシブ・ロックと反体制文化ーエドワード・マッカン(余田安広訳)

著者はアメリカ人、大学教授、ミュージシャン、作曲家であり、他にエマーソンレイクアンドパーマーに関する著作があるらしい。 プログレッシブロックを扱っている書籍は日本ではあまり多くないと思うが、プログレッシブロック全体を俯瞰するという意味ではこ…

オーディオインターフェイス新調

自分がベースをやらせてもらっているバンドでDVDを作るというので昨年4月から数ヶ月間各楽器ごとに個別に録音をして楽曲を完成させるということがあった。 そういうことがあってかもしれないが宅録に興味が出て、元々ゲーム実況等の用途で家にあったオーディ…

オルタナティブロックの社会学ー南田勝也

著者は1967年生まれ、大学教授、社会学専攻、音楽やデジタルメディアに関する著書がある。 iTunesでダウンロードした音楽がAlternative Rockにジャンル分けされててなんなのだろう?と思っていたけれどNirvanaのカートコバーンの死を分割点として、それよりも…